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藤原良経

ふじわらのよしつね

1169–1206

別名・呼び名:九条良経、後京極摂政前太政大臣、後京極摂政

人物について

関白九条兼実の子で、藤原忠通(第76首)の孫。摂政・太政大臣に至った。和歌・漢詩・書にすぐれ、『新古今和歌集』の仮名序を書いた。叔父の慈円(第95首)や藤原定家らと親しく、新古今時代の歌壇を支えたが、38歳で急死した。

古典ライブラリーで読める歌:『百人一首』1首『新古今和歌集』79首

この略歴は、掲載中の『百人一首』のページの作者欄に基づきます。伝承を含む場合は、その旨を本文に示しています。

『百人一首』の藤原良経

1首

『新古今和歌集』の藤原良経

79首
新古今和歌集・仮名序(一)新古今和歌集やまと歌は、昔天地ひらけはじめて、人のしわざいまだ定まらざりし時、葦原の中津國のことのはとして、稻田姫素鵞の里よりぞ傳れりける。しかありしよりこのかた、其道さかりにおこり、その流れ今に絕ゆることなくして、色にふけり心をのぶるなかだちとし、世を治め民を和らぐる道とせり。 かゝりければ、代々の帝もこれを捨て給はず、えらびおかれたる集ども、家々のもてあそび物として、言の葉の花、殘れる木の下かたく、思ひの露、もれたる草隱れも有るべからず。然はあれども、伊勢の海淸き渚の玉は、拾ふとも盡くることなく、いづみの杣しげき宮木は、ひくとも絕ゆべからず、物皆かくの如し。歌の道又おなじかるべし。 これによりて右衞門督源朝臣道具、大藏卿藤原朝臣有家、左近中將藤原朝臣定家、前上總介藤原朝臣家隆、左近少將藤原朝臣雅經等におほせて、昔今時を別たず、高き賤しき人をきらはず、目に見えぬ神佛の言の葉も、烏羽玉の夢に傳へたることまで、廣く求め普く集めしむ。 各々撰び奉れるところ、夏引の絲の一筋ならず、夕の雲のおもひ定めがたきゆゑに、綠の洞花かうばしきあした、玉のみぎり風涼しきゆふべ、難波津の流れをくみて、澄み濁れるを定め、淺香山の跡をたづねて、深き淺きを別てり。 萬葉集に入れる歌はこれを除かず、古今よりこのかた、七代の集に入れる歌をばこれをのすることなし。但し、詞の園に遊び、筆の海を汲みても、空飛ぶ鳥の網をもれ、水に住む魚の釣をのがれたるたぐひ、昔もなきにあらざれば、今も亦知らざるところ也。 凡て集めたる歌、二ちゞ二十卷、名づけて新古今和歌集といふ。春霞立田の山に初花を偲ぶより、夏は妻戀する神なびの時鳥、秋は風に散る葛城の紅葉、冬は白妙の富士の高嶺に雪積る年の暮まで、皆折にふれたるなさけなるべし。原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・仮名序(二)新古今和歌集加之、高き屋に遠きを望みて民の時を知り、末の露もとの雫によそへて人の世を悟り、玉鉾の道の邊に別を慕ひ、天ざかる鄙の長路に都を思ひ、高間の山の雲井のよそなる人を戀ひ、長柄の橋の浪に朽ちぬる名を惜みても、心うちに動き、言葉外に表れずといふことなし。 況んや、住吉の神は、かたそぎの言葉を殘し、傳敎大師は、我たつそまの思ひを述べ給へり。かくの如き、知らぬ昔の人の心をもあらはし、行きて見ぬ境の外の事をも知るはこの道ならし。 仰、昔は五度讓りし跡を尋ねて、天日嗣の位にそなはり、今はやすみしる名を遁れて、藐姑射の山に住居を占めたりといへども、天皇は怠る道をまもり、星の位は政治を輔けし契を忘れずして、天の下しげきことわざ、雲の上の古にも變らざりければ、萬の民、春日野の草の靡かぬ方なく、四方の海、秋津島の月靜かに澄みて、和歌の浦の跡をたづね、敷島の道をもてあそびつつ、此集を撰びて、ながき世に傳へむとなり。 彼萬葉集は歌のみなもとなり。時移りこと隔りて、今の人知る事難し。延喜の聖の御代には四人に勅して、古今集を撰ばしめ、天曆のかしこき帝は、五人に仰せて後撰集を集めしめ給へり。其後、拾遺、後拾遺、金葉、詞花、千載等の集はみな一人これをうけ給はれるゆゑに、聞きもらし、見およばざるところもあるべし。よりて、古今、後撰の跡を改めず、五人の輩を定めて、記し奉らしむるなり。 その上、自ら定めみづからみがけることは、遠く唐土の文の道をたづぬれば、濱千鳥の跡ありといへども、我國やまと言の葉の始まりて後、吳竹の世々に、かゝる例なむなかりける。此うち、自らの歌を載せたること、舊きたぐひあれど、十首には過ぎざるべし。然るを、今かれこれ撰べるところ、三十首に餘れり。これ皆、人のめだつべきいろもなく、心留むべきふしも有りがたきゆゑに、却りて何れとわき難ければ、森の朽葉かずつもり、水際の藻屑かきすてずなりぬることは、道にふける思ひ深くして、後の嘲を顧みざるなるべし。 時に元久二年三月廿六日になむ記しをはりぬる。 目を卑しみ、耳を尊ぶあまり、石上ふるき跡を恥づといへども、流れをくみて源をたづぬるゆゑに、とみのを川の絕えせぬ道をおこしつれば、露霜はあらたまるとも、松吹く風の散り失せず、春秋は廻るとも、空ゆく月の雲なくして、此時に遭へらむものはこれを喜び、この道を仰がむものは今を忍ばざらめかも。原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・1番みよし野はみよし野は 山も霞みて 白雪の ふりにし里に 春は來にけり原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・23番空はなほ空はなほ 霞みもやらず 風さえて 雪げにくもる 春の夜の月原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・61番忘るなよ忘るなよ 田の面の澤を たつ雁も 稻葉の風の 秋の夕ぐれ原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・62番歸る雁歸る雁 いまはの心 ありあけに 月と花との 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月ぞうつろふ原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・394番時しもあれ時しもあれ ふるさと人は 音もせで 深山の月に 秋風ぞ吹く原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・395番深からぬ深からぬ 外山の庵の 寝覺だに さぞな木の間の 月はさびしき原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・418番雲はみな雲はみな はらひはてたる 秋風を 松に殘して 月を見るかな原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・419番月だにも月だにも 慰めがたき 秋の夜の 心も知らぬ 松の風かな原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・422番行末は行末は 空もひとつの 武藏野に 草の原より 出づる月影原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・444番たぐへ來るたぐへ來る 松の嵐や たゆむらむ 尾上にかへる 小男鹿の聲原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・478番里はあれて里はあれて 月やあらぬと 恨みても たれ淺茅生に 衣擣つらむ原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・518番蛬蛬 なくや霜夜の さむしろに 衣かたしき 獨りかも寐む原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・531番柞ばら柞ばら 雫も色や かはるらむ 杜の下草 秋ふけにけり原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・544番立田姫立田姫 いまはのころの 秋風に 時雨をいそぐ 人の袖かな原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・615番笹の葉は笹の葉は 深山もさやに うちそよぎ 凍れる霜を 吹く嵐かな原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・632番消えかへり消えかへり 岩間にまよふ 水の泡の しばし宿かる うす氷かな原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・633番枕にも枕にも 袖にも淚 つらゝゐて 結ばぬ夢を とふ嵐かな原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・634番水上や水上や 絕え〴〵こほる 岩間より 淸瀧川に 殘る白浪原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・635番かたしきのかたしきの 袖の氷も 結ぼはれ とけて寢ぬ夜の 夢ぞみじかき原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・647番月ぞすむ月ぞすむ 誰かはこゝに きの國や 吹上の千鳥 ひとり鳴くなり原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・698番石の上石の上 ふる野の小笹 霜をへて 一夜ばかりに 殘る年かな原文・訳・解説を読む 新古今和歌集・735番おしなべておしなべて 木のめもはるの 淺綠 松にぞ千代の 色はこもれる原文・訳・解説を読む 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