新古今和歌集 巻第十三 恋歌三 1186番
またも來む
また来る秋を頼みにする田の面の雁でさえ、鳴いて帰っていく、春の曙よ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕「後朝恋(後朝の恋)」の心を。
また来る秋を頼みにする田の面の雁でさえ、鳴いて帰っていく、春の曙よ。
意訳
また秋に戻ってくるのを頼みにしている雁でさえ、春の曙には鳴いて帰っていく。まして次を頼めない私は、泣いて帰るしかない。
語釈・文法注
- たのむ
- 「頼む」と「田の面(たのも)」を掛ける。
和歌
- 作者
- 藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十三・恋歌三・1186番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「後朝戀の心を」(「後朝恋(後朝の恋)」の心を)。
修辞
- 掛詞
- 「たのむ」に「頼む」と「田の面」。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
良経の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、217頁(コマ118)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日