古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1310番

何時も聞く

藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね)

いつも聞くものと、あの人は思っているのだろうか。来ない夕暮れの松風の声を。

作者
攝政太政大臣(藤原良経(後京極摂政))
  1. 1家いへ家いへいえののの歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせににに詞書
  2. 2何時いつ何時いついつももも聞き聞ききくくく初句
  3. 3ものとやものとやものとや人ひと人ひとひとののの二句
  4. 4思おも思おもおもふらむふらむうらむ三句
  5. 5來こ來ここぬぬぬ夕ゆふ夕ゆふゆうぐれのぐれのぐれの四句
  6. 6まつまつまつ風かぜ風かぜかぜののの聲こゑ聲こゑこえ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕家の歌合で。

いつも聞くものと、あの人は思っているのだろうか。来ない夕暮れの松風の声を。

意訳

あの人は、私がいつも聞いている普通の音だと思っているのだろうか。あの人の来ない夕暮れに聞く、待つ心をかき立てる松風の声を。

語釈・文法注

まつ
「松」と「待つ」を掛ける。

和歌

作者
藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第十四・恋歌四・1310番
歌体
短歌
状況
詞書「家の歌合に」(家の歌合で)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
体言止め
体言止め。

解説

良経の歌。底本は結句を「まつ風の聲」とするが、「秋風の声」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、239頁(コマ129)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日