古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二 春歌下 157番

初瀬山

藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね)

初瀬山では、色あせていく花とともに春が暮れて、花と見まがった雲だけが峰に残っている。

作者
攝政太政大臣(藤原良経(後京極摂政))
  1. 1百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌うた歌うたうた奉たてまつ奉たてまつたてまつりしりしりし時とき時ときとき詞書
  2. 2初瀬山はつせやま初瀬山はつせやまはつせやま初句
  3. 3うつろふうつろふうつろう花はな花はなはなににに二句
  4. 4春はる春はるはるくれてくれてくれて三句
  5. 5まがまがまがひしひしいし雲くも雲くもくもぞぞぞ四句
  6. 6嶺みね嶺みねみねににに殘のこ殘のこのこれるれるれる結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕百首歌を献上した時の歌。

初瀬山では、色あせていく花とともに春が暮れて、花と見まがった雲だけが峰に残っている。

意訳

初瀬山の桜は散り、春も終わろうとしている。花と見分けがつかなかった白雲だけが、今も峰に残っている。

語釈・文法注

初瀬山
大和国の長谷寺のある山。
まがひし雲
花と見まがった雲。

和歌

作者
藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第二・春歌下・157番
歌体
短歌
状況
詞書「百首の歌奉りし時」(百首歌を献上した時の歌)。

解説

良経の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、28頁(コマ24)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日