新古今和歌集 巻第七 賀歌 746番
春日山
春日山は都の南にある。そのように私は思う、北の藤浪が春に巡りあえと。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕家で歌合をしました時に、春の祝いの心を詠みました歌。
春日山は都の南にある。そのように私は思う、北の藤浪が春に巡りあえと。
意訳
都の南にある春日山の神よ、私はこう願っている。北家の藤原氏の藤の花が、時を得て春に巡りあい、栄えるようにと。
語釈・文法注
- 春日山
- 春日神社の背後の山。藤原氏の氏神。
- しか
- そのように。「鹿」を響かせる。
- 北の藤浪
- 藤原北家。
和歌
- 作者
- 藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第七・賀歌・746番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「家に歌合し侍りけるに、春の祝の心をよみ侍りける」(家で歌合をしました時に、春の祝いの心を詠みました歌)。
修辞
- 本歌取り
- 喜撰法師「わが庵は都のたつみしかぞ住む世をうぢ山と人はいふなり」(古今集)をふまえる。
解説
良経の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、131頁(コマ75)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日