古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1601番

人住まぬ

藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね)

人の住まない不破の関屋の板庇よ。荒れてしまった後は、ただ秋の風ばかり。

作者
攝政太政大臣(藤原良経(後京極摂政))
  1. 1和歌所わかどころ和歌所わかどころわかどころののの歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせににに、、、關路秋風せきぢのしうふう關路秋風せきぢのしうふうせきじのしゅうふうといふことといふことということををを詞書
  2. 2人ひと人ひとひと住す住すすまぬまぬまぬ初句
  3. 3不破ふは不破ふはふわののの關せき關せきせき屋や屋ややののの二句
  4. 4板いた板いたいたびさしびさしびさし三句
  5. 5あれにしあれにしあれにし後のち後のちのちははは四句
  6. 6たゞたゞただ秋あき秋あきあきののの風かぜ風かぜかぜ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕和歌所の歌合で、「関路秋風(関路の秋風)」という題を。

人の住まない不破の関屋の板庇よ。荒れてしまった後は、ただ秋の風ばかり。

意訳

人の住まなくなった不破の関の番小屋の板庇。荒れはてた今は、ただ秋の風が吹きぬけるばかりだ。

語釈・文法注

不破の関
美濃国の関所。

和歌

作者
藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第十七・雑歌中・1601番
歌体
短歌
状況
詞書「和歌所の歌合に、關路秋風といふことを」(和歌所の歌合で、「関路秋風(関路の秋風)」という題を)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

良経の代表作の一つ。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、294頁(コマ157)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日