古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 647番

月ぞすむ

藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね)

月は澄んでいる。誰がここに来るだろうか。紀の国の吹上の千鳥が、ひとりで鳴いている。

作者
攝政太政大臣(藤原良経(後京極摂政))
  1. 1五十首ごじつしゆ五十首ごじつしゆごじっしゅののの歌うた歌うたうた奉たてまつ奉たてまつたてまつりしりしりし時とき時ときとき詞書
  2. 2月つき月つきつきぞすむぞすむぞすむ初句
  3. 3誰たれ誰たれたれかはこゝにかはこゝにかはここに二句
  4. 4きのきのきの國くに國くにくにややや三句
  5. 5吹上ふきあげ吹上ふきあげふきあげののの千鳥ちどり千鳥ちどりちどり四句
  6. 6ひとりひとりひとり鳴な鳴ななくなりくなりくなり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕五十首歌を献上した時の歌。

月は澄んでいる。誰がここに来るだろうか。紀の国の吹上の千鳥が、ひとりで鳴いている。

意訳

月は澄みわたっている。こんなところに誰が来るだろうか。紀の国の吹上の浜では、千鳥がひとりで鳴いている。

語釈・文法注

紀の国
紀伊国。

和歌

作者
藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・647番
歌体
短歌
状況
詞書「五十首の歌奉りし時」(五十首歌を献上した時の歌)。

修辞

初句切れ
初句切れ。
掛詞
「き」に「来」と「紀」。

解説

良経の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、113頁(コマ66)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日