古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 356番

荻の葉に

藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね)

荻の葉に吹けば嵐となる秋であるのに、それを待っていたかのように夜中に鳴く雄鹿の声よ。

作者
攝政太政大臣(藤原良経(後京極摂政))
  1. 1百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌うた歌うたうた奉たてまつ奉たてまつたてまつりしりしりし時とき時ときとき詞書
  2. 2荻をぎ荻をぎおぎののの葉は葉ははににに初句
  3. 3ふけばふけばふけば嵐あらし嵐あらしあらしののの二句
  4. 4秋あき秋あきあきなるなるなるををを三句
  5. 5待ま待ままちけるちけるちける夜半よは夜半よはよわののの四句
  6. 6さささををお鹿しか鹿しかしかののの聲こゑ聲こゑこえ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕百首歌を献上した時の歌。

荻の葉に吹けば嵐となる秋であるのに、それを待っていたかのように夜中に鳴く雄鹿の声よ。

意訳

荻の葉を鳴らす風は嵐のように激しい。秋が来るのを待っていたかのように、夜中に雄鹿の鳴く声が聞こえる。

語釈・文法注

和歌

作者
藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・356番
歌体
短歌
状況
詞書「百首の歌奉りし時」(百首歌を献上した時の歌)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

良経の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、63頁(コマ41)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日