古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 444番

たぐへ來る

藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね)

鹿の声を連れてくる松の嵐が弱まったのだろうか。峰の上に帰っていく雄鹿の声よ。

作者
攝政太政大臣(藤原良経(後京極摂政))
  1. 1百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌うた歌うたうたよみよみよみ侍はべ侍はべはべりけるにりけるにりけるに詞書
  2. 2たぐへたぐへたぐえ來く來くくるるる初句
  3. 3松まつ松まつまつののの嵐あらし嵐あらしあらしややや二句
  4. 4たゆむらむたゆむらむたゆむらむ三句
  5. 5尾上をのへ尾上をのへおのえにかへるにかへるにかえる四句
  6. 6小男鹿さをしか小男鹿さをしかさおしかののの聲こゑ聲こゑこえ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕百首歌を詠みました時の歌。

鹿の声を連れてくる松の嵐が弱まったのだろうか。峰の上に帰っていく雄鹿の声よ。

意訳

松を吹く嵐とともに聞こえていた鹿の声が、遠のいていく。嵐が弱まったのだろうか、雄鹿の声は峰の上へと帰っていく。

語釈・文法注

たぐへ來る
連れ添ってくる。

和歌

作者
藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・444番
歌体
短歌
状況
詞書「百首の歌よみ侍りけるに」(百首歌を詠みました時の歌)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

良経の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、78頁(コマ49)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日