古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1028番

石の上

藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね)

布留の神杉のように年は古りたが、色には出さない。露にも時雨にも。

作者
攝政太政大臣(藤原良経(後京極摂政))
  1. 1和歌所わかどころ和歌所わかどころわかどころののの歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせににに、、、久忍戀ひさしくしのぶこひ久忍戀ひさしくしのぶこひひさしくしのぶこいといふことといふことということををを詞書
  2. 2石いそ石いそいそののの上かみ上かみかみ初句
  3. 3ふるのふるのふるの神かみ神かみかみ杉すぎ杉すぎすぎ二句
  4. 4ふりぬれどふりぬれどふりぬれど三句
  5. 5色いろ色いろいろにににははは出い出いいでずでずでず四句
  6. 6露つゆ露つゆつゆももも時雨しぐれ時雨しぐれしぐれももも結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕和歌所の歌合で、「久忍恋(久しく忍ぶ恋)」という題を。

布留の神杉のように年は古りたが、色には出さない。露にも時雨にも。

意訳

布留の神杉が古くなっても、露や時雨に色を変えないように、長い年月がたっても、私は恋の思いを色に出さずに忍んでいる。

語釈・文法注

ふり
「布留」と「古り」を掛ける。

和歌

作者
藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・1028番
歌体
短歌
状況
詞書「和歌所の歌合に、久忍戀といふことを」(和歌所の歌合で、「久忍恋(久しく忍ぶ恋)」という題を)。

修辞

枕詞
「いそのかみ」。
掛詞
「ふり」に「布留」と「古り」。
倒置
倒置。

解説

良経の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、188頁(コマ104)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日