古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 829番

見し夢に

藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね)

見た夢にそのまままぎれてしまわなかったわが身こそ、見舞われる今日もまず悲しい。

作者
攝政太政大臣(藤原良経(後京極摂政))
  1. 1かへしかへしかへし詞書
  2. 2見み見みみししし夢ゆめ夢ゆめゆめににに初句
  3. 3頓やが頓やがやがてまぎれぬてまぎれぬてまぎれぬ二句
  4. 4我わ我わわががが身み身みみこそこそこそ三句
  5. 5問と問ととはるゝはるゝわるる今日けふ今日けふきょうももも四句
  6. 6先ま先ままづづず悲かな悲かなかなしけれしけれしけれ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕返歌。

見た夢にそのまままぎれてしまわなかったわが身こそ、見舞われる今日もまず悲しい。

意訳

あの夢のような出来事にまぎれて、私もそのまま消えてしまえばよかった。生き残ったわが身が、お見舞いを受ける今日も、何よりまず悲しいのです。

語釈・文法注

頓て
そのまま。

和歌

作者
藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・829番
歌体
短歌
状況
詞書「かへし」(返歌)。

解説

良経の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、150頁(コマ85)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日