古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 698番

石の上

藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね)

布留野の小笹が霜を経て、一節ほどのように、一夜ばかりに残った年よ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
攝政太政大臣(藤原良経(後京極摂政))
  1. 1石いそ石いそいそののの上かみ上かみかみ初句
  2. 2ふるふるふる野の野ののののの小笹をざさ小笹をざさおざさ二句
  3. 3霜しも霜しもしもをををへてへてへて三句
  4. 4一ひと一ひとひと夜よ夜よよばかりにばかりにばかりに四句
  5. 5殘のこ殘のこのこるるる年とし年としとしかなかなかな結句

引用の仕方

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現代語訳

布留野の小笹が霜を経て、一節ほどのように、一夜ばかりに残った年よ。

意訳

石上の布留野の小笹は、霜に何度も打たれてきた。その笹の短い節のように、今年も残すところわずか一夜になってしまった。

語釈・文法注

いそのかみ
「布留」の枕詞。
ひとよ
「一夜」と竹の節の「一節(ひとよ)」を掛ける。

和歌

作者
藤原良経(後京極摂政)(ふじわらのよしつね) 1169–1206
九条兼実の子。摂政・太政大臣に至った。『新古今和歌集』の仮名序を書き、和歌所の寄人の筆頭として撰集を主導した。叔父の慈円や藤原定家ら御子左家の歌人を庇護し、清新で格調の高い歌を詠んだ。書にもすぐれ、後京極流の祖とされる。『新古今和歌集』に七十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・698番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

枕詞
「いそのかみ」。
掛詞
「ひとよ」に「一夜」と「一節」。
体言止め
体言止め。

解説

良経の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、122頁(コマ71)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日