源氏物語 第49帖
宿木(やどりぎ)
今上帝は、母藤壺の女御を亡くした女二の宮の将来を案じ、薫を婿にと望んで碁の勝負にことよせて意向を示す。夕霧はこれを知って娘の六の君を匂宮に嫁がせ、八月、匂宮は六条院に通い始める。二条院の中の君は懐妊しながら匂宮の新たな結婚に苦しみ、宇治へ帰りたいと薫に頼る。中の君を匂宮に譲ったことを悔いる薫は、思いを抑えきれず中の君の袖を捕らえるが、腹帯に気づいて思いとどまる。匂宮は中の君の衣にしみた薫の移り香に気づいて二人の仲を疑う。中の君は薫の恋心をそらすため、大君によく似た異母妹浮舟の存在を明かす。薫は宇治の寝殿を御堂に建て替え、弁の尼から浮舟の出生を聞く。翌年二月、中の君は男児を産み、薫は権大納言兼右大将となり女二の宮を妻に迎え、藤花の宴で栄誉を受けるが心は晴れない。四月、宇治を訪れた薫は、初瀬詣での帰りに立ち寄った浮舟を垣間見て、大君に生き写しの姿に涙する。
場面
- 場面1藤壺の女御の死
- 場面2女二の宮の婿選び
- 場面3碁の勝負と菊の枝
- 場面4夕霧の焦りと中宮の説得
- 場面5薫の憂いと中の君の悔い
- 場面6懐妊と婚儀の噂
- 場面7薫の後悔
- 場面8霧の朝顔
- 場面9二条院への朝の訪れ
- 場面10御簾の前の薫
- 場面11朝顔の贈答
- 場面12宇治へ帰りたい中の君
- 場面13母宮の憂い
- 場面14十六夜の婚儀
- 場面15身にしむ秋の風
- 場面16六の君との初夜
- 場面17後朝の涙
- 場面18六の君からの返書
- 場面19ひぐらしの声
- 場面20三日夜の餅
- 場面21三日夜の宴
- 場面22按察の君との朝
- 場面23六の君の美しさ
- 場面24中の君からの文
- 場面25御簾の内の対面
- 場面26袖を捕らえる薫
- 場面27腹帯のしるし
- 場面28後朝めいた文
- 場面29身重の中の君
- 場面30薫の移り香
- 場面31移り香の歌
- 場面32下紐の歌
- 場面33女房たちへの装束
- 場面34思い乱れる中の君
- 場面35胸を病む中の君
- 場面36薫の訴え
- 場面37人形の願い
- 場面38異母妹の話
- 場面39浮舟の身の上
- 場面40秋の宇治と弁の尼
- 場面41御堂建立の相談
- 場面42弁の昔語り
- 場面43浮舟の出生
- 場面44宿木の歌
- 場面45蔦の文と篠薄の歌
- 場面46菊と箏の琴
- 場面47夕霧の迎え
- 場面48薫の昇進
- 場面49若君誕生と産養
- 場面50女二の宮の降嫁
- 場面51五十日の祝いの準備
- 場面52若君を見る薫
- 場面53藤花の宴
- 場面54帝に盃を捧げる薫
- 場面55藤の歌と女二の宮の移転
- 場面56浮舟の一行
- 場面57垣間見る浮舟
- 場面58東国の女房たち
- 場面59大君に似た横顔
- 場面60貌鳥の歌