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人物事典 / あ行

大伴坂上郎女

おおとものさかのうえのいらつめ

生没年未詳

人物について

大伴安麻呂の娘で、旅人の異母妹。家持の叔母で、のちに姑となった。大伴家の家刀自として一族の祭祀を担い、万葉集の女性歌人のうち最も多くの歌を残した。

古典ライブラリーで読める歌:『万葉集』81首

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『万葉集』の大伴坂上郎女

81首
万葉集・379〜380番ひさかたの 天の原ゆひさかたの天の原ゆ 生れ來る神の命 奧山の榊の枝に 白紙つけ木綿とりつけて 齋瓮を忌ひ穿り居ゑ 竹玉を繁に貫き垂り 鹿猪じもの膝折り伏せ 手弱女の押日取り懸け かくだにも吾は祈ひなむ君に逢はじかも 木綿疊 手に取り持ちて 斯くだにも 吾は祈ひなむ 君に逢はじかも原文・訳・解説を読む 万葉集・401番山守の山守の ありける知らに その山に 標結ひ立てて 結の辱しつ原文・訳・解説を読む 万葉集・410番橘を 屋前に植ゑ生し橘を 屋前に植ゑ生し 立ちて居て 後に悔ゆとも 驗あらめやも原文・訳・解説を読む 万葉集・460〜461番たくづぬの 新羅の國ゆたくづぬの新羅の國ゆ 人言をよしと聞かして 問ひ放くる親族兄弟 無き國に渡り來まして 大皇の敷き坐す國に うち日さす京しみみに 里家は多にあれども いかさまに思ひけめかも つれもなき佐保の山邊に 哭く兒なす慕ひ來まして 敷妙の宅をも造り あらたまの年の緒長く 住まひつつ坐ししものを 生者死ぬとふことに 免ろえぬものにしあれば 憑めりし人の盡 草枕旅なるほどに 佐保河を朝川わたり 春日野を背向に見つつ あしひきの山邊を指して 晩闇と隱りましぬれ 言はむすべ爲むすべ知らに 徘徊りただ獨して 白妙の衣手干さず 嘆きつつ吾が泣く涙 有間山雲居棚引き雨に零りきや 留め得ぬ 壽にしあれば 敷妙の 家ゆは出でて 雲隱りにき原文・訳・解説を読む 万葉集・525〜528番佐保河の 小石踐み渡り佐保河の 小石踐み渡り ぬばたまの 黑馬の來る夜は 年にもあらぬか 千鳥鳴く 佐保の河瀨の さざれ浪 止む時も無し 吾が戀ふらくは 來むといふも 來ぬ時あるを 來じといふを 來むとは待たじ 來じといふものを 千鳥鳴く 佐保の河門の 瀨を廣み 打橋渡す 汝が來とおもへば原文・訳・解説を読む 万葉集・529番佐保河の 岸のつかさの佐保河の 岸のつかさの 柴な刈りそね 在りつつも 春し來らば 立ち隱るがね原文・訳・解説を読む 万葉集・563〜564番黑髮に 白髮交り黑髮に 白髮交り 老ゆるまで 斯かる戀には いまだ逢はなくに 山菅の 實成らぬことを 吾に依せ 言はれし君は 誰とか宿らむ原文・訳・解説を読む 万葉集・585番出でて去なむ出でて去なむ 時しはあらむを 故さらに 妻戀しつつ 立ちて去ぬべしや原文・訳・解説を読む 万葉集・619〜620番押照る 難波の菅の押照る難波の菅の ねもころに君が聞して 年深く長くし言へば 眞十鏡磨ぎし情を 許してしその日の極 浪の共靡く玉藻の かにかくに心は持たず 大船の憑める時に ちはやぶる神や離けけむ うつせみの人か禁ふらむ 通はしし君も來まさず 玉梓の使も見えず なりぬれば甚もすべなみ ぬばたまの夜はすがらに 赤らびく日も暮るるまで 嘆けども驗を無み 念へどもたづきを知らに 手弱女と言はくも著く 手童の哭のみ泣きつつ 徘徊り君が使を待ちやかねてむ はじめより 長くいひつつ 恃めずは 斯かる思に 逢はましものか原文・訳・解説を読む 万葉集・651〜652番ひさかたの 天の露霜ひさかたの 天の露霜 置きにけり 宅なる人も 待ち戀ひぬらむ 玉主に 珠は授けて かつがつも 枕と吾は いざ二人宿む原文・訳・解説を読む 万葉集・656〜661番吾のみぞ 君には戀ふる吾のみぞ 君には戀ふる 吾背子が 戀ふといふことは 言の慰ぞ 思はじと 言ひてしものを 唐棣花 色の變ひやすき わが心かも おもへども 驗もなしと 知るものを いかに幾許 吾が戀ひわたる あらかじめ 人言繁し 斯くしあらば しゑや吾背子 奧も如何にあらめ 汝をと吾を 人ぞ離くなる いで吾君 人の中言 聞きたつなゆめ 戀ひ戀ひて 逢へる時だに 愛しき 言盡してよ 長くと念はば原文・訳・解説を読む 万葉集・666〜667番相見ぬは相見ぬは 幾久も あらなくに 幾許吾は 戀ひつつもあるか 戀ひ戀ひて 逢ひたるものを 月しあれば 夜は隱るらむ 須臾は在り待て原文・訳・解説を読む 万葉集・673〜674番眞十鏡 磨ぎし心を眞十鏡 磨ぎし心を 縱してば 後にいふとも 驗あらめやも 眞玉つく 彼此かねて 言はいへど 逢ひて後こそ 悔にはありと言へ原文・訳・解説を読む 万葉集・683〜689番謂ふ言の 恐き國ぞ謂ふ言の 恐き國ぞ 紅の 色にな出でそ 念ひ死ぬとも 今は吾は 死なむよ吾背 生けりとも 吾に縁るべしと 言ふといはなくに 人言を 繁みや君が 二鞘の 家を隔てて 戀ひつつ座さむ 此の頃は 千歲や往きも 過ぎぬると 吾や然念ふ 見まく欲れかも 愛しと 吾が念ふこころ 速河の 塞くとも塞くとも なほや崩えなむ 青山を 横切る雲の 著ろく 吾と咲まして 人に知らゆな 海山も 隔たらなくに 何しかも 目言をだにも 幾許乏しき原文・訳・解説を読む 万葉集・721番あしひきの 山にし居ればあしひきの 山にし居れば 風流なみ 吾が爲る事を 咎めたまふな原文・訳・解説を読む 万葉集・723〜724番常世にと 吾が行かなくに常世にと吾が行かなくに 小金門にもの悲しらに おもへりし吾兒の刀自を ぬばたまの夜晝といはず おもふにし吾が身は瘦せぬ 嘆くにし袖さへぬれぬ 斯くばかりもとなし戀ひば 古郷にこの月頃も在りかつましじ 朝髮の 思ひ亂りて 斯くばかり なねが戀ふれぞ 夢に見えける原文・訳・解説を読む 万葉集・725〜726番鳰鳥の 潜く池水鳰鳥の 潜く池水 こころあらば 君に吾が戀ふる 情示さね 外に居て 戀ひつつあらずは 君が家の 池に住むとふ 鴨にあらましを原文・訳・解説を読む 万葉集・760〜761番うち渡す 竹田の原にうち渡す 竹田の原に 鳴く鶴の 間無し時無し 吾が戀ふらくは 早河の 瀨に居る鳥の 緣を無み 思ひてありし 吾兒はもあはれ原文・訳・解説を読む 万葉集・963番大汝 少彦名の大汝少彦名の 神こそは名づけ始めけめ 名のみを名兒山と負ひて 吾が戀の千重の一重も慰めなくに原文・訳・解説を読む 万葉集・964番吾背子に 戀ふれば苦し吾背子に 戀ふれば苦し 暇あらば 拾ひて行かむ 戀忘貝原文・訳・解説を読む 万葉集・979番吾背子が 著る衣薄し吾背子が 著る衣薄し 佐保風は いたくな吹きそ 家に至るまで原文・訳・解説を読む 万葉集・981〜983番獵高の 高圓山を獵高の 高圓山を 高みかも 出で來る月の 遲く光るらむ ぬばたまの 夜霧の立ちて 欝く 照れる月夜の 見れば悲しさ 山の端の ささらえ壯子 天の原 門渡る光 見らくしよしも原文・訳・解説を読む 万葉集・992番古郷の 飛鳥はあれど古郷の 飛鳥はあれど あをによし 平城の明日香を 見らくし好しも原文・訳・解説を読む 万葉集・993番月立ちて ただ三日月の月立ちて ただ三日月の 眉根搔き 日長く戀ひし 君に逢へるかも原文・訳・解説を読む 万葉集・995番斯くしつつ 遊び飮みこそ斯くしつつ 遊び飮みこそ 草木すら 春は生ひつつ 秋は散りゆく原文・訳・解説を読む 万葉集・1017番木綿疊 手向の山を木綿疊 手向の山を 今日超えて いづれの野邊に 廬せむ吾等原文・訳・解説を読む 万葉集・1028番ますらをの 高圓山にますらをの 高圓山に 迫めたれば 里に下りける 鼯鼠ぞこれ原文・訳・解説を読む 万葉集・1432〜1433番吾背子が 見らむ佐保道の吾背子が 見らむ佐保道の 青柳を 手折りてだにも 見むよしもがも うち上る 佐保の河原の 青柳は 今は春べと なりにけるかも原文・訳・解説を読む 万葉集・1445番風交り 雪は零るとも風交り 雪は零るとも 實にならぬ 吾家の梅を 花に散らすな原文・訳・解説を読む 万葉集・1447番尋常に 聞くは苦しき尋常に 聞くは苦しき 喚子鳥 聲なつかしき 時にはなりぬ原文・訳・解説を読む 万葉集・1450番情ぐき ものにぞありける情ぐき ものにぞありける 春霞 たなびく時に 戀の繁きは原文・訳・解説を読む 万葉集・1474番今もかも 大城の山に今もかも 大城の山に 霍公鳥 鳴き響むらむ 吾無けれども原文・訳・解説を読む 万葉集・1475番何しかも 許多戀ふる何しかも 許多戀ふる 霍公鳥 鳴く聲聞けば 戀こそ益れ原文・訳・解説を読む 万葉集・1484番霍公鳥 いたくな鳴きそ霍公鳥 いたくな鳴きそ 獨居て 寐の宿らえぬに 聞けば苦しも原文・訳・解説を読む 万葉集・1498番暇無み 來ざりし君に暇無み 來ざりし君に 霍公鳥 吾が斯く戀ふと 行きて告げこそ原文・訳・解説を読む 万葉集・1500番夏の野の 繁みに咲ける夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の 知らえぬ戀は 苦しきものを原文・訳・解説を読む 万葉集・1502番五月の 花橘を五月の 花橘を 君がため 珠に貫く 散らまく惜しみ原文・訳・解説を読む 万葉集・1548番咲く花も 輕率はうとし咲く花も 輕率はうとし 晩なる 長き心に なほ如かずけり原文・訳・解説を読む 万葉集・1560〜1561番妹が目を 始見の埼の妹が目を 始見の埼の 秋萩は この月頃は 散りこすなゆめ 吉名張の 猪養の山に 伏す鹿の 嬬呼ぶ聲を 聞くがともしさ原文・訳・解説を読む 万葉集・1592〜1593番然とあらぬ 五百代小田を然とあらぬ 五百代小田を 苅り亂り 田廬に居れば 京師し念ほゆ 隱口の 泊瀨の山は 色づきぬ 時雨の雨は 零りにけらしも原文・訳・解説を読む 万葉集・1651番沫雪の この頃續ぎて沫雪の この頃續ぎて 斯く降れば 梅の初花 散りか過ぎなむ原文・訳・解説を読む 万葉集・1654番松蔭の 淺茅が上の松蔭の 淺茅が上の 白雪を 消たずて置かむ ことはかも無き原文・訳・解説を読む 万葉集・1656〜1657番酒杯に 梅の花浮べ酒杯に 梅の花浮べ 念ふどち 飮みて後には 散りぬともよし 官にも 許し給へり 今夜のみ 飮まむ酒かも 散りこすなゆめ原文・訳・解説を読む 万葉集・3927〜3930番草枕 旅ゆく君を草枕 旅ゆく君を 幸くあれと 齋瓮すゑつ 吾が床の邊に 今のごと 戀しく君が 思ほえば いかにかもせむ 爲るすべのなさ 旅に去にし 君しも續ぎて 夢に見ゆ 吾が片戀の しげければかも 道の中 國つ御神は 旅行も 爲知らぬ君を 惠みたまはな原文・訳・解説を読む 万葉集・4080〜4081番常人の 戀ふと云ふよりは常人の 戀ふと云ふよりは 餘りにて 我は死ぬべく なりにたらずや 片思を 馬に太馬に 負せ持て 越邊に遣らば 人誂はむかも原文・訳・解説を読む 万葉集・4220〜4221番海神の 神の命の海神の神の命の 御櫛笥に貯はひ置きて 齋くとふ珠に勝りて 思へりし吾が子にはあれど うつせみの世の理と 丈夫の引のまにまに 級離る越路を指して 延ふ蔦の別れにしより 沖つ浪撓む眉引 大船のゆくらゆくらに 面影にもとな見えつつ 斯く戀ひば老づく吾が身蓋し堪へむかも 斯くばかり 戀しくあらば まそ鏡 見ぬ日時なく あらましものを原文・訳・解説を読む
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