古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1651番

沫雪の この頃續ぎて

大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)

沫雪がこの頃続けてこのように降るので、梅の初花は散ってしまうだろうか。大伴坂上郎女の歌。

降り続く雪の中で、咲いたばかりの梅の花が散りかけている

題詞大伴坂上郎女の歌一首

  1. 1沫あわ沫あわあわ雪ゆき雪ゆきゆきののの沫雪乃
  2. 2このこのこの頃ごろ頃ごろごろ續つ續つつぎぎぎててて比日續而
  3. 3斯か斯かかくくく降ふ降ふふれれればばば如此落者
  4. 4梅うめ梅うめうめののの初はつ初はつはつ花はな花はなはな梅始花
  5. 5散ち散ちちりりりかかか過す過すすぎぎぎなむなむなん散香過南

引用の仕方

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現代語訳

沫雪がこの頃続けてこのように降るので、梅の初花は、散ってしまうだろうか。

意訳

降り続く雪のために、咲いたばかりの梅の花が散ってしまうのではないかと案じている。

語釈・文法注

文法・本文

初花
咲きはじめの花。

和歌

作者
大伴坂上郎女(生没年未詳)
大伴安麻呂の娘で、旅人の異母妹。家持の叔母で、のちに姑となった。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1651番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第3期(710〜733年(平城京遷都〜山上憶良の没年ごろ))
状況
大伴坂上郎女の歌。

解説

雪に梅の初花を案じる、繊細な季節感の歌である。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、335頁(コマ171)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、379頁(コマ195)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日