古典ライブラリー

万葉集 巻第八 1474番

今もかも 大城の山に

大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)

今ごろは大城の山で、ほととぎすが鳴きとよもしているだろうか。私はもうそこにいないけれど。筑紫の大城山をなつかしんだ大伴坂上郎女の歌。

筑紫の大城山にほととぎすが鳴き、都にいる女性がその山を思い浮かべている

題詞大伴坂上郎女、筑紫の大城山を思ふ歌一首

  1. 1今いま今いまいまもももかもかもかも今毛可聞
  2. 2大城おほき大城おほきおおきののの山やま山やまやまににに大城乃山爾
  3. 3霍公鳥ほととぎす霍公鳥ほととぎすほととぎす霍公鳥
  4. 4鳴な鳴ななききき響とよ響とよとよむむむらむらむらん鳴令響良武
  5. 5吾われ吾われわれ無な無ななけれけれけれどもどもども吾無禮杼毛

引用の仕方

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現代語訳

今ごろは大城の山で、ほととぎすが鳴きとよもしているだろうか。私はもういないけれど。

意訳

兄旅人とともに過ごした筑紫から都へ帰った郎女が、大宰府の背後の大城山を思い出し、今ごろもほととぎすが鳴いているだろうと懐かしんでいる。

語釈・文法注

文法・本文

今もかも
今ごろは…だろうか。

和歌

作者
大伴坂上郎女(生没年未詳)
大伴安麻呂の娘で、旅人の異母妹。家持の叔母で、のちに姑となった。
出典
『万葉集』巻第八・雑歌・1474番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第3期(710〜733年(平城京遷都〜山上憶良の没年ごろ))
状況
大伴坂上郎女が、筑紫の大城山を思って詠んだ歌。

解説

大城山は大宰府の北の四王寺山。山上に大野城があった。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、311頁(コマ159)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、349頁(コマ180)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日