源氏物語 第52帖
蜻蛉(かげろう)
浮舟の姿が消えた宇治の邸では人々が探し騒ぎ、事情を知る右近と侍従は入水を悟る。母中将の君は真相を知って嘆き、亡骸のないまま衣や調度を車に乗せて、その夜のうちにひそかに葬送が営まれる。石山に籠もっていた薫は、急な葬送を不審に思いながらも、浮舟を宇治に放置した自分を責め、匂宮は病と称して悲嘆に沈む。薫は匂宮の様子から二人の関係を確信し、右近から真相を聞き出して、宇治川を疎ましく思う。四十九日の法要は薫の手で盛大に営まれ、浮舟の母や常陸介にも心遣いを示す。夏、薫は明石の中宮の法華八講の折に女一の宮を垣間見て心を奪われ、妻の女二の宮に同じ装いをさせる。匂宮は宮の君に心を移し、薫も女房たちと戯れるが、宇治の姉妹を忘れられない。夕暮れ、はかなく飛ぶ蜻蛉に、薫は手に取れず消えた人々を重ねて歌を詠む。
場面
- 場面1浮舟の失踪
- 場面2匂宮の使い
- 場面3乳母の嘆き
- 場面4母の到着
- 場面5母への告白
- 場面6亡骸なき葬送
- 場面7薫の後悔
- 場面8匂宮の悲嘆
- 場面9涙を隠す匂宮
- 場面10薫の告白
- 場面11時鳥の歌
- 場面12右近への迎え
- 場面13侍従を迎える
- 場面14匂宮と侍従の夜
- 場面15薫の宇治訪問
- 場面16右近の告白
- 場面17匂宮とのことを問う薫
- 場面18苔の上の歌
- 場面19母への見舞い
- 場面20四十九日の法要
- 場面21法要の後
- 場面22小宰相の君
- 場面23氷を持つ女一の宮
- 場面24しづくむつかし
- 場面25女二の宮の薄物
- 場面26姉妹の文通
- 場面27中宮への噂
- 場面28芹川の大将の絵
- 場面29薫の物思い
- 場面30宮の君
- 場面31秋の六条院
- 場面32女郎花の歌
- 場面33秋の天の詩
- 場面34和琴を弾く薫
- 場面35蜻蛉の歌