源氏物語 第46帖
椎本(しいがもと)
二月、匂宮は初瀬詣での帰りに宇治の夕霧の別荘に泊まり、川向こうの八の宮と歌を交わし、薫たちも八の宮を訪ねて合奏する。以後、匂宮は中の君と文通を始める。厄年の八の宮は、秋に中納言となった薫に娘たちの後見を改めて託し、娘たちには軽々しく山里を離れぬよう遺戒して山寺に籠もるが、八月二十日、そのまま世を去る。姉妹は臨終にもなきがらにも会えず悲嘆に暮れる。薫は手厚く弔い、大君と歌を交わすうちに恋心を自覚し、匂宮の仲立ちも引き受ける。薫は八の宮の部屋で、頼りにした椎の木の陰が空しい床となったと詠む。翌年の夏、薫は宇治を訪れ、喪服姿の姉妹を垣間見て、痩せて経を持つ大君に心を引かれる。
場面
- 場面1匂宮の初瀬詣で
- 場面2宇治の楽の音
- 場面3春の夜明けと八の宮の文
- 場面4薫たちの宇治訪問
- 場面5匂宮の山桜の歌
- 場面6八の宮の憂い
- 場面7薫の昇進と秋の訪問
- 場面8月夜の昔語り
- 場面9声にめづる心
- 場面10姫君たちとの語らい
- 場面11八の宮の遺戒
- 場面12山寺への出立
- 場面13八の宮の病
- 場面14八の宮の死
- 場面15薫の弔問
- 場面16九月の悲しみと匂宮の文
- 場面17木幡山を越える使い
- 場面18喪明けの薫の訪問
- 場面19墨染の袖の歌
- 場面20弁と薫の語らい
- 場面21雁の歌
- 場面22年の暮れの心細さ
- 場面23雪の山寺と姉妹の歌
- 場面24薫の年末の訪問
- 場面25匂宮の恋のとりなし
- 場面26雪の懸け橋の歌
- 場面27椎が本の歌
- 場面28新春の芹と蕨
- 場面29匂宮の桜の歌と三条宮の焼失
- 場面30夏の宇治への訪問
- 場面31喪服の姉妹の垣間見