源氏物語 第19帖
薄雲(うすぐも)
冬、源氏は明石の姫君を二条院に引き取り、紫の上の養女とすることを明石の君に勧める。明石の君は悩んだ末、尼君の説得に従い、雪の日に姫君を手放す。紫の上は姫君をかわいがり、袴着の儀も盛大に行われる。翌年、太政大臣(もとの左大臣)が亡くなり、天変地異が続く中、藤壺が三十七歳で亡くなる。源氏は「入日さす峯にたなびく薄雲」と悲しみの歌を詠む。その後、夜居の僧都が冷泉帝に出生の秘密を明かし、帝は源氏が実の父であることを知って譲位を考えるが、源氏は固く辞退する。秋、源氏は里下りした斎宮女御に恋情をほのめかし、春と秋のどちらを好むかを問う。