源氏物語 第30帖
藤袴(ふじばかま)
尚侍としての宮仕えを勧められた玉鬘は、中宮や女御との関係や源氏の懸想を思って悩む。大宮の喪に服していた玉鬘のもとを、夕霧が帝の使いとして訪れ、藤袴の花を差し入れて、「同じ野の露にやつるゝ藤袴」と思いを打ち明けるが、玉鬘は奥に入ってしまう。夕霧は源氏に、内大臣も源氏が玉鬘を自分の妻にするつもりだと疑っていると伝える。実の兄弟と知った柏木は、内大臣の使いとして訪れ、恨み言を言う。髭黒の大将は熱心に求婚を続け、九月になると、求婚者たちから恋文が寄せられるが、玉鬘は兵部卿宮にだけ返事をする。