古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1846番

世の中を

藤原俊成(ふじわらのとしなり(しゅんぜい))

世の中を思い続けて眺めると、むなしい空に消えていく白雲よ。

作者
皇太后宮太夫俊成(藤原俊成)
  1. 1崇德院すとくゐん崇德院すとくゐんすとくいんににに百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌うた歌うたうた奉たてまつ奉たてまつたてまつりけるりけるりける無常むじやう無常むじやうむじょうののの歌うた歌うたうた詞書
  2. 2世よ世よよののの中なか中なかなかををを初句
  3. 3思おも思おもおもひひい連つら連つらつらねてねてねて二句
  4. 4ながむればながむればながむれば三句
  5. 5空むな空むなむなしきしきしき空そら空そらそらににに四句
  6. 6消き消ききゆるゆるゆる白雲しらくも白雲しらくもしらくも結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕崇徳院に百首の歌を差し上げた中の無常の歌。

世の中を思い続けて眺めると、むなしい空に消えていく白雲よ。

意訳

世の中のことをあれこれ思い続けて空を眺めると、むなしい空に白雲が消えていく。

語釈・文法注

むなしき空
虚空。仏教の「空」を思わせる。

和歌

作者
藤原俊成(ふじわらのとしなり(しゅんぜい)) 1114–1204
藤原定家の父。『千載和歌集』を撰び、歌論書『古来風体抄』を著した。余情と「幽玄」を重んじる歌風で、御子左家の歌学の基礎を築き、新古今時代の歌人たちを導いた。法名は釈阿。
出典
『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1846番
歌体
短歌
状況
詞書「崇德院に百首の歌奉りける無常の歌」(崇徳院に百首の歌を差し上げた中の無常の歌)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

俊成の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、339頁(コマ179)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日