新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1722番
白露は
白露は置いては変わるけれど、宮中の移ろう秋はとりわけもの悲しい。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕亭子院が退位なさろうとした秋に詠んだ歌。
白露は置いては変わるけれど、宮中の移ろう秋はとりわけもの悲しい。
意訳
白露は毎朝置き替わるものだけれど、帝が御所をお移りになる今年の秋は、ことのほか悲しい。
語釈・文法注
- おきて
- 「置きて」と「起きて」を掛ける。
- うつろふ
- 季節が移り、帝が御所を移る。
和歌
- 作者
- 伊勢(いせ) 872?–938?
伊勢守藤原継蔭の娘。宇多天皇の中宮温子に仕え、宇多天皇の皇子を産んだ。のち敦慶親王との間に娘の中務(歌人)を産んだ。『古今和歌集』に女性歌人として最も多い歌が入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1722番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「亭子院おりゐたまはむとしける秋、よみける」(亭子院が退位なさろうとした秋に詠んだ歌)。
解説
伊勢の歌。宇多天皇の譲位の時の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、317頁(コマ168)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日