古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十 羇旅歌 981番

旅寝する

藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう))

旅寝する夢路は通してくれ、宇津の山よ。関とは聞かないし、番をする人もいない。

詞書
「和歌所にて、男ども旅の歌つかうまつりしに」(前の歌と同じ詞書)
作者
家隆朝臣(藤原家隆)
  1. 1旅たび旅たびたび寝ね寝ねねするするする初句
  2. 2夢路ゆめぢ夢路ゆめぢゆめじはははゆるせゆるせゆるせ二句
  3. 3宇都うつ宇都うつうつののの山やま山やまやま三句
  4. 4關せき關せきせきとととははは聞き聞ききかずかずかず四句
  5. 5守も守ももるるる人ひと人ひとひともなしもなしもなし結句

引用の仕方

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現代語訳

旅寝する夢路は通してくれ、宇津の山よ。関とは聞かないし、番をする人もいない。

意訳

宇津の山よ、旅寝の夢路だけは通しておくれ。ここは関所とも聞かないし、番をする人もいないのだから。

語釈・文法注

宇都の山
駿河国の宇津ノ谷峠。
もる
番をする。

和歌

作者
藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう)) 1158–1237
藤原俊成に和歌を学び、定家と並ぶ新古今時代の代表的歌人。『新古今和歌集』の撰者の一人。温雅で清澄な歌風で、生涯に六万首を詠んだと伝えられる。晩年は出家して壬生二品と呼ばれた。
出典
『新古今和歌集』巻第十・羇旅歌・981番
歌体
短歌
状況
詞書「和歌所にて、男ども旅の歌つかうまつりしに」(和歌所で、男たちが旅の歌をお詠みした時に)。

修辞

二句切れ
二句切れ。
本歌取り
業平「駿河なる宇津の山べのうつつにも夢にも人にあはぬなりけり」をふまえる。

解説

家隆の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、179頁(コマ99)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日