古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十 羇旅歌 980番

袖にふけ

藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか))

袖に吹け。さぞ旅寝の夢も見られないだろう。思う方から通ってくる浦風よ。

作者
藤原定家朝臣(藤原定家)
  1. 1和歌所わかどころ和歌所わかどころわかどころにてにてにて、、、男をのこ男をのこおのこどもどもども旅たび旅たびたびののの歌うた歌うたうたつかうまつりしにつかうまつりしにつこうまつりしに詞書
  2. 2袖そで袖そでそでにににふけふけふけ初句
  3. 3さぞなさぞなさぞな旅たび旅たびたび寢ね寢ねねののの二句
  4. 4夢ゆめ夢ゆめゆめももも見み見みみじじじ三句
  5. 5思おも思おもおもふふう方かた方かたかたよりよりより四句
  6. 6かよふかよふかよう浦うら浦うらうら風かぜ風かぜかぜ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕和歌所で、男たちが旅の歌をお詠みした時に。

袖に吹け。さぞ旅寝の夢も見られないだろう。思う方から通ってくる浦風よ。

意訳

思う人のいる方から吹いてくる浦風よ、私の袖に吹きつけよ。どうせ旅寝では夢も見られないだろうから、せめて風に便りを感じたい。

語釈・文法注

さぞな
さぞかし。

和歌

作者
藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか)) 1162–1241
藤原俊成の子。『新古今和歌集』の撰者の一人で、のち『新勅撰和歌集』を単独で撰び、『小倉百人一首』を選んだとされる。妖艶・有心の美を追求した新古今時代の代表的歌人。日記『明月記』、歌論書『近代秀歌』『毎月抄』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十・羇旅歌・980番
歌体
短歌
状況
詞書「和歌所にて、男ども旅の歌つかうまつりしに」(和歌所で、男たちが旅の歌をお詠みした時に)。

修辞

初句切れ
初句切れ。
三句切れ
三句切れ。
体言止め
体言止め。

解説

定家の歌。底本は第三句を「夢も見じ」とするが、「夢は見じ」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、179頁(コマ99)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日