新古今和歌集 巻第十 羇旅歌 952番
いづくにか
どこに今夜は宿を借りようか。狩衣の紐も結う夕暮れの、峰の嵐の中で。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕摂政太政大臣家の歌合で、「羇中嵐(旅中の嵐)」という題を詠んだ歌。
どこに今夜は宿を借りようか。狩衣の紐も結う夕暮れの、峰の嵐の中で。
意訳
今夜はどこに宿を借りたらよいのだろう。日も暮れかかり、峰から吹きおろす嵐の中で。
語釈・文法注
- かり衣
- 「借り」と「狩衣」を掛ける。
- ひも
- 「紐」と「日も」を掛ける。
和歌
- 作者
- 藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか)) 1162–1241
藤原俊成の子。『新古今和歌集』の撰者の一人で、のち『新勅撰和歌集』を単独で撰び、『小倉百人一首』を選んだとされる。妖艶・有心の美を追求した新古今時代の代表的歌人。日記『明月記』、歌論書『近代秀歌』『毎月抄』がある。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十・羇旅歌・952番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「攝政太政大臣家歌合に、覊中嵐といふ事をよめる」(摂政太政大臣家の歌合で、「羇中嵐(旅中の嵐)」という題を詠んだ歌)。
修辞
- 掛詞
- 「かり」に「借り」と「狩」、「ひも」に「紐」と「日も」。
- 縁語
- 「衣」「紐」。
解説
定家の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、174頁(コマ97)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日