古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十 羇旅歌 899番

天ざかる

柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)

遠い田舎からの長い船路を漕いでくると、明石の海峡から、大和の山々が見える。

作者
人麿(柿本人麻呂)
  1. 1題だい題だいだいしらずしらずしらず詞書
  2. 2天あま天あまあまざかるざかるざかる初句
  3. 3ひなのひなのひなの長なが長ながなが路ぢ路ぢじををを二句
  4. 4漕こ漕ここぎぎぎ來く來くくればればれば三句
  5. 5明石あかし明石あかしあかしのとよりのとよりのとより四句
  6. 6大和やまと大和やまとやまと島しま島しましま見み見みみゆゆゆ結句

引用の仕方

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現代語訳

遠い田舎からの長い船路を漕いでくると、明石の海峡から、大和の山々が見える。

意訳

遠い田舎からの長い船旅を漕ぎ続けてくると、明石の海峡のあたりで、懐かしい大和の山々が見えてきた。

語釈・文法注

天ざかる
「ひな」の枕詞。
ひな
都から遠い田舎。
明石のと
明石海峡。
大和島
大和の山々を島に見立てた語。

和歌

作者
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ) 生没年未詳(七世紀後半〜八世紀初め)
持統・文武天皇の時代の宮廷歌人。『万葉集』を代表する歌人で、長歌・短歌ともにすぐれ、のちに「歌聖」とあがめられた。平安時代には人麻呂の作と伝える歌が多く、新古今集にもその名で多くの歌が入る。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第十・羇旅歌・899番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

枕詞
「天ざかる」。

解説

人麿の歌。もとは『万葉集』巻第三(255番)。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、164頁(コマ92)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日