新古今和歌集 巻第十 羇旅歌 898番
いざ子ども
さあ皆の者、早く日本へ帰ろう。大伴の御津の浜松も、待ち恋しく思っているだろう。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕唐で詠みました歌。
さあ皆の者、早く日本へ帰ろう。大伴の御津の浜松も、待ち恋しく思っているだろう。
意訳
さあ皆の者、早く日本へ帰ろう。故郷の難波の御津の浜松も、私たちの帰りを待ち焦がれているにちがいない。
語釈・文法注
- 子ども
- 従者たちへの親しい呼びかけ。
- 大伴の
- 「御津」の枕詞。
- 三津
- 難波の御津。遣唐使船の発着した港。
- まつ
- 「松」と「待つ」を掛ける。
和歌
- 作者
- 山上憶良(やまのうえのおくら) 660–733?
遣唐使の一員として唐に渡った。筑前守として大伴旅人らと筑紫歌壇をなした。「貧窮問答歌」などで知られる『万葉集』の歌人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十・羇旅歌・898番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「唐にてよみ侍りける」(唐で詠みました歌)。
修辞
- 掛詞
- 「まつ」に「松」と「待つ」。
解説
憶良の歌。遣唐使として唐に渡った時の作。もとは『万葉集』巻第一(63番)。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、164頁(コマ92)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日