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新古今和歌集 巻第十 羇旅歌 897番

妹に戀ひ

聖武天皇(しょうむてんのう)

妻を恋しく思って、和歌の松原を見わたすと、潮の引いた干潟に、鶴が鳴きながら飛んでいく。

作者
聖武天皇御歌(聖武天皇)
  1. 1天平十二年てんぴやうじふにねん天平十二年てんぴやうじふにねんてんぴょうじゅうにねん十月かみなづき十月かみなづきかみなずき、、、伊勢いせ伊勢いせいせ國くに國くにくにににに行幸みゆき行幸みゆきみゆきししし給たま給たまたまひけるひけるいける時とき時ときとき詞書
  2. 2妹いも妹いもいもににに戀こ戀ここひひい初句
  3. 3わかのわかのわかの松まつ松まつまつ原ばら原ばらばら二句
  4. 4見み見みみ渡わた渡わたわたせばせばせば三句
  5. 5沙しほ沙しほしおののの干潟ひがた干潟ひがたひがたににに四句
  6. 6たづたづたず鳴な鳴ななききき渡わた渡わたわたるるる結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕天平十二年十月、伊勢の国に行幸なさった時。

妻を恋しく思って、和歌の松原を見わたすと、潮の引いた干潟に、鶴が鳴きながら飛んでいく。

意訳

都に残してきた妻を恋しく思いながら、和歌の松原を見わたすと、潮の引いた干潟の上を、鶴が鳴きながら渡っていく。

語釈・文法注

わかの松原
伊勢国の地名とされる。「吾が」を響かせる。
たづ
鶴。

和歌

作者
聖武天皇(しょうむてんのう) 701–756
第四十五代天皇。文武天皇の皇子。東大寺の大仏を造立し、国分寺を建てた。
出典
『新古今和歌集』巻第十・羇旅歌・897番
歌体
短歌
状況
詞書「天平十二年十月、伊勢國に行幸し給ひける時」(天平十二年十月、伊勢の国に行幸なさった時)。

解説

聖武天皇の歌。天平十二年(740年)の伊勢行幸の折。もとは『万葉集』巻第六(1030番)。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、164頁(コマ92)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日