古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第九 離別歌 891番

忘るなよ

藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか))

忘れないでほしい。宿る袂は変わっても、互いに涙で絞る袖に映る夜半の月の光を。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
藤原定家朝臣(藤原定家)
  1. 1忘わす忘わすわするなよるなよるなよ初句
  2. 2宿やど宿やどやどるるる袂たもと袂たもとたもとははは二句
  3. 3かはるともかはるともかわるとも三句
  4. 4かたみにしぼるかたみにしぼるかたみにしぼる四句
  5. 5夜半よは夜半よはよわののの月影つきかげ月影つきかげつきかげ結句

引用の仕方

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現代語訳

忘れないでほしい。宿る袂は変わっても、互いに涙で絞る袖に映る夜半の月の光を。

意訳

忘れないでほしい。別れて月の宿る袂は違っても、互いに涙で絞る袖に映る、今夜の月の光を。

語釈・文法注

かたみに
互いに。「形見」を響かせる。

和歌

作者
藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか)) 1162–1241
藤原俊成の子。『新古今和歌集』の撰者の一人で、のち『新勅撰和歌集』を単独で撰び、『小倉百人一首』を選んだとされる。妖艶・有心の美を追求した新古今時代の代表的歌人。日記『明月記』、歌論書『近代秀歌』『毎月抄』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第九・離別歌・891番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

初句切れ
初句切れ。
体言止め
体言止め。

解説

定家の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、162頁(コマ91)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日