古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第九 離別歌 890番

別れにし

祝部成仲(はふりべのなりなか)

別れた人は、またも見られるだろうか。三輪の山の杉ではないが、過ぎ去った昔を今にしたいものだ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
祝部成仲
  1. 1別わか別わかわかれにしれにしれにし初句
  2. 2人ひと人ひとひとははは又また又またまたもやもやもや二句
  3. 3みわのみわのみわの山やま山やまやま三句
  4. 4すぎにしすぎにしすぎにし方かた方かたかたををを四句
  5. 5今いま今いまいまになさばやになさばやになさばや結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

別れた人は、またも見られるだろうか。三輪の山の杉ではないが、過ぎ去った昔を今にしたいものだ。

意訳

別れていった人に、もう一度会えるだろうか。三輪の山の杉の名のように、過ぎ去ってしまった昔を、今に取り戻したい。

語釈・文法注

みわ
「見わ(見る)」と「三輪」を掛ける。
すぎ
「杉」と「過ぎ」を掛ける。
ばや
〜したい。

和歌

作者
祝部成仲(はふりべのなりなか) 1099–1191
近江の日吉社の神職(禰宜)。歌林苑の歌人と交わり、多くの歌合に出詠した。
出典
『新古今和歌集』巻第九・離別歌・890番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「みわ」に「見わ」と「三輪」、「すぎ」に「杉」と「過ぎ」。

解説

成仲の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、162頁(コマ91)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日