古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第九 離別歌 876番

都をば

大江匡房(おおえのまさふさ)

都を、秋とともに出発しはじめた。淀の川霧は、幾夜隔ててしまったのか。

作者
前中納言匡房(大江匡房)
  1. 1七月ふみづき七月ふみづきふみずきばかりばかりばかり、、、美作みまさか美作みまさかみまさかへへへ下くだ下くだくだるとてるとてるとて、、、都みやこ都みやこみやこののの人ひと人ひとひとににに遣つかは遣つかはつかわしけるしけるしける詞書
  2. 2都みやこ都みやこみやこをばをばをば初句
  3. 3秋あき秋あきあきとともにぞとともにぞとともにぞ二句
  4. 4立た立たたちそめしちそめしちそめし三句
  5. 5淀よど淀よどよどののの川霧かはぎり川霧かはぎりかわぎり四句
  6. 6幾いく幾いくいく夜よ夜よよへへへだてつだてつだてつ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕七月ごろ、美作へ下るといって、都の人に贈った歌。

都を、秋とともに出発しはじめた。淀の川霧は、幾夜隔ててしまったのか。

意訳

都を発ったのは秋のはじめだった。それから淀の川霧を幾夜重ねて、都と隔たってしまったことだろう。

語釈・文法注

たち
「立ち(秋が立つ)」と「発ち」を掛ける。

和歌

作者
大江匡房(おおえのまさふさ) 1041–1111
大江匡衡の曽孫。学者として後三条・白河・堀河天皇に仕え、権中納言に至った。有職故実書『江家次第』を著した。
出典
『新古今和歌集』巻第九・離別歌・876番
歌体
短歌
状況
詞書「七月ばかり、美作へ下るとて、都の人に遣しける」(七月ごろ、美作へ下るといって、都の人に贈った歌)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
掛詞
「たち」に「立ち」と「発ち」。

解説

匡房の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、160頁(コマ90)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日