新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 855番
墨染の
墨染の袖は、空の七夕に貸すわけでもないのに、絞りきれないほど露がこぼれる。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕母の女御が亡くなりまして、七月七日に詠みました歌。
墨染の袖は、空の七夕に貸すわけでもないのに、絞りきれないほど露がこぼれる。
意訳
七夕の今日、墨染の袖を空の星に貸すわけでもないのに、袖は絞りきれないほどの涙の露でこぼれるばかりだ。
語釈・文法注
- 空にも貸さなくに
- 七夕に衣を貸す習いをふまえる。
和歌
- 作者
- 具平親王(ともひらしんのう) 964–1009
村上天皇の皇子。中務卿を務めた。博学で詩歌にすぐれ、後中書王と呼ばれた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・855番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「母の女御かくれ侍りて、七月七日よみ侍りける」(母の女御が亡くなりまして、七月七日に詠みました歌)。
解説
具平親王の歌。母は村上天皇の女御荘子女王。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、155頁(コマ87)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日