古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 853番

亡き人を

藤原兼輔(ふじわらのかねすけ)

亡き人を偲ぶ心に耐えかねて、忘れ草の多い宿に泊まることだ。

作者
中納言兼輔(藤原兼輔)
  1. 1思おも思おもおもひにてひにていにて人ひと人ひとひとののの家いへ家いへいえににに宿やど宿やどやどれりけるれりけるれりけるををを、、、其その其そのその家いへ家いへいえににに忘草わすれぐさ忘草わすれぐさわすれぐさののの多おほ多おほおおくありければくありければくありければ、、、あるじにあるじにあるじに遣つかは遣つかはつかわしけるしけるしける詞書
  2. 2亡な亡ななききき人ひと人ひとひとををを初句
  3. 3忍しの忍しのしのびかねてびかねてびかねてははは二句
  4. 4忘わす忘わすわすれれれ草ぐさ草ぐさぐさ三句
  5. 5多おほ多おほおおかるかるかる宿やど宿やどやどににに四句
  6. 6やどりやどりやどりをぞするをぞするをぞする結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕喪に服していて、人の家に泊まりましたが、その家に忘れ草がたくさんありましたので、主人に贈った歌。

亡き人を偲ぶ心に耐えかねて、忘れ草の多い宿に泊まることだ。

意訳

亡き人を思う悲しみに耐えきれず、それを忘れようと、忘れ草がたくさん生えているこの宿に泊まっています。

語釈・文法注

忘れ草
萱草。身につけると憂いを忘れるとされた。

和歌

作者
藤原兼輔(ふじわらのかねすけ) 877–933
藤原利基の子。中納言に至った。賀茂川の堤に邸があったので堤中納言と呼ばれた。紫式部の曽祖父。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・853番
歌体
短歌
状況
詞書「思ひにて人の家に宿れりけるを、其家に忘草の多くありければ、あるじに遣しける」(喪に服していて、人の家に泊まりましたが、その家に忘れ草がたくさんありましたので、主人に贈った歌)。

解説

兼輔の歌。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、154頁(コマ87)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日