新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 849番
久方の
天に昇られて、雨にしおれるようなわが君のために、月日もわからずに、恋い続けることだろう。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕奈良の帝を葬り申しあげたのを見て。
天に昇られて、雨にしおれるようなわが君のために、月日もわからずに、恋い続けることだろう。
意訳
天に昇られたわが君を思って、雨に濡れしおれるように泣いている。月日がたつのもわからないまま、ずっと恋い慕い続けるのだろう。
語釈・文法注
- ひさかたの
- 「あめ」の枕詞。
- あめ
- 「天」と「雨」を掛ける。
和歌
- 作者
- 柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ) 生没年未詳(七世紀後半〜八世紀初め)
持統・文武天皇の時代の宮廷歌人。『万葉集』を代表する歌人で、長歌・短歌ともにすぐれ、のちに「歌聖」とあがめられた。平安時代には人麻呂の作と伝える歌が多く、新古今集にもその名で多くの歌が入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・849番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「奈良の帝ををさめ奉りけるを見て」(奈良の帝を葬り申しあげたのを見て)。
修辞
- 枕詞
- 「ひさかたの」。
- 掛詞
- 「あめ」に「天」と「雨」。
解説
人麿の歌とされる。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、154頁(コマ87)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日