新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 828番
限りなき
限りない悲しみの、夢のような中にいるあなたを、驚かすまいと、嘆いてきたことだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕権中納言道家の母が亡くなりました秋、摂政太政大臣のもとに贈った歌。
限りない悲しみの、夢のような中にいるあなたを、驚かすまいと、嘆いてきたことだ。
意訳
奥方を亡くされた限りない悲しみに、夢のような日々を送っておられるあなたを、お見舞いの言葉で驚かせまいと、ひそかに嘆いておりました。
語釈・文法注
- おどろかす
- 目を覚まさせる。驚かす。
和歌
- 作者
- 藤原俊成(ふじわらのとしなり(しゅんぜい)) 1114–1204
藤原定家の父。『千載和歌集』を撰び、歌論書『古来風体抄』を著した。余情と「幽玄」を重んじる歌風で、御子左家の歌学の基礎を築き、新古今時代の歌人たちを導いた。法名は釈阿。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・828番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「權中納言道家の母かくれ侍りにける秋、攝政太政大臣の許に遣しける」(権中納言道家の母が亡くなりました秋、摂政太政大臣のもとに贈った歌)。
修辞
- 字余り
- 第三句。
解説
俊成の歌。道家の母は良経の妻。底本は第二・三句を「思ひの程の夢の中は」とするが、「思ひのほかの夢のうちは」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、150頁(コマ85)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日