古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 790番

秋ふかき

殷富門院大輔(いんぷもんいんのたいふ)

秋の深い夜の寝覚めに、どのように思い出すのか。はかなく見えた春の夜の夢を。

作者
殷富門院大輔
  1. 1久我內大臣こがのないだいじん久我內大臣こがのないだいじんこがのないだいじん、、、春はる春はるはるののの頃ころ頃ころころうせてうせてうせて侍はべ侍はべはべりけるりけるりける年とし年としとしののの秋あき秋あきあき、、、土御門内大臣つちみかどのないだいじん土御門内大臣つちみかどのないだいじんつちみかどのないだいじん中將ちゆうじやう中將ちゆうじやうちゆうじょうににに侍はべ侍はべはべりけるりけるりける時とき時ときとき遺つかは遺つかはつかわしけるしけるしける詞書
  2. 2秋あき秋あきあきふかきふかきふかき初句
  3. 3寢覺ねざめ寢覺ねざめねざめにいかゞにいかゞにいかが二句
  4. 4思おも思おもおもひひい出い出いいづるづるずる三句
  5. 5はははかなくかなくかなく見み見みみえしえしえし四句
  6. 6春はる春はるはるののの夜よ夜よよののの夢ゆめ夢ゆめゆめ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕久我内大臣が春のころ亡くなりました年の秋、土御門内大臣が中将でした時に贈った歌。

秋の深い夜の寝覚めに、どのように思い出すのか。はかなく見えた春の夜の夢を。

意訳

秋の夜長の寝覚めに、あなたはどんな思いで思い出していますか。はかない春の夜の夢のように亡くなられた父君のことを。

語釈・文法注

春の夜の夢
はかないもののたとえ。春に亡くなったことを表す。

和歌

作者
殷富門院大輔(いんぷもんいんのたいふ) 1131?–1200?
藤原信成の娘。後白河天皇の皇女殷富門院亮子内親王に仕えた女房。多作で知られ、「千首大輔」と呼ばれた。
出典
『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・790番
歌体
短歌
状況
詞書「久我內大臣、春の頃うせて侍りける年の秋、土御門内大臣中將に侍りける時遺しける」(久我内大臣が春のころ亡くなりました年の秋、土御門内大臣が中将でした時に贈った歌)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
倒置
倒置。
体言止め
体言止め。

解説

殷富門院大輔の歌。久我内大臣は源雅通で、土御門内大臣(源通親)の父。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、141頁(コマ80)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日