古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 758番

あはれなり

小野小町(おののこまち)

しみじみと悲しい。わが身の最期は、浅緑の、ついには野辺の霞となるのだと思うと。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
小野小町
  1. 1あはれなりあはれなりあわれなり初句
  2. 2わがわがわが身み身みみのののはてやはてやはてや二句
  3. 3淺あさ淺あさあさ綠みどり綠みどりみどり三句
  4. 4つひにつひについにははは野邊のべ野邊のべのべののの四句
  5. 5霞かすみ霞かすみかすみととと思おも思おもおもへばへばえば結句

引用の仕方

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現代語訳

しみじみと悲しい。わが身の最期は、浅緑の、ついには野辺の霞となるのだと思うと。

意訳

なんともあわれなことだ。わが身の果ては、火葬の煙となって、やがては野辺にたなびく浅緑の霞になってしまうのだと思うと。

語釈・文法注

浅緑
薄い緑色。霞の色。
野辺の霞
火葬の煙をたとえる。

和歌

作者
小野小町(おののこまち) 生没年未詳(九世紀中頃)
仁明・文徳天皇の頃の女性歌人。経歴はほとんどわからないが、仮名序は「あはれなるやうにてつよからず」と評し、恋の歌、ことに夢の歌に優れる。美女の伝説が多く生まれた。六歌仙・三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・758番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

初句切れ
初句切れ。
倒置
倒置。

解説

小町の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、134頁(コマ77)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日