新古今和歌集 巻第七 賀歌 719番
山人の
山人が菊を折る袖に香る菊の露は、うち払うだけでも千年を経るにちがいない。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕文治六年、女御が入内した時の屏風の歌。
山人が菊を折る袖に香る菊の露は、うち払うだけでも千年を経るにちがいない。
意訳
山に住む仙人が菊を折りとると、その袖に菊の露が香る。その露を払うほどのわずかな間にも、千年が過ぎてしまうことだろう。
語釈・文法注
- 山人
- 山に住む人。仙人。
和歌
- 作者
- 藤原俊成(ふじわらのとしなり(しゅんぜい)) 1114–1204
藤原定家の父。『千載和歌集』を撰び、歌論書『古来風体抄』を著した。余情と「幽玄」を重んじる歌風で、御子左家の歌学の基礎を築き、新古今時代の歌人たちを導いた。法名は釈阿。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第七・賀歌・719番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「文治六年、女御入内の屏風の歌」(文治六年、女御が入内した時の屏風の歌)。
解説
俊成の歌。仙境では時がたつのが早いという伝説(爛柯の故事など)をふまえる。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、126頁(コマ73)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日