古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第七 賀歌 714番

住の江の

伊勢(いせ)

住の江の浜の真砂を踏む鶴も、久しく続く足跡を残しているのだ。

作者
伊勢
  1. 1七條しちでう七條しちでうしちじょうののの后きさい后きさいきさいののの宮みや宮みやみやののの五十いそぢ五十いそぢいそじののの賀が賀ががののの屏風びやうぶ屏風びやうぶびょうぶににに詞書
  2. 2住すみ住すみすみののの江え江ええののの初句
  3. 3濱はま濱はまはまののの眞砂まさご眞砂まさごまさごををを二句
  4. 4ふむふむふむ鶴たづ鶴たづたずももも三句
  5. 5久ひさ久ひさひさしきしきしき跡あと跡あとあとををを四句
  6. 6とむるなりけりとむるなりけりとむるなりけり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕七条の后の宮の五十歳の祝いの屏風に添えた歌。

住の江の浜の真砂を踏む鶴も、久しく続く足跡を残しているのだ。

意訳

住の江の浜の砂を踏んで歩く鶴は、千年の寿命をもつ鳥。その足跡のように、后の宮の御代も久しく続いていくことだろう。

語釈・文法注

住の江
摂津国の歌枕。今の大阪市住吉区。
鶴
千年の寿命をもつめでたい鳥とされた。
跡
足跡。筆跡や先例の意も響く。

和歌

作者
伊勢(いせ) 872?–938?
伊勢守藤原継蔭の娘。宇多天皇の中宮温子に仕え、宇多天皇の皇子を産んだ。のち敦慶親王との間に娘の中務(歌人)を産んだ。『古今和歌集』に女性歌人として最も多い歌が入る。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第七・賀歌・714番
歌体
短歌
状況
詞書「七條の后の宮の五十の賀の屏風に」(七条の后の宮の五十歳の祝いの屏風に添えた歌)。

解説

伊勢の歌。七条の后は宇多天皇の中宮藤原温子。底本は第三句を「ふむ鶴も」とするが、「ふむ鶴は」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、125頁(コマ72)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日