新古今和歌集 巻第四 秋歌上 435番
大かたの
ふつうの秋の寝覚めがこれほど露っぽいのなら、ほかには誰の袖に、有明の月は映るのだろうか。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕経房卿の家の歌合で、「暁の月」の心を詠んだ歌。
ふつうの秋の寝覚めがこれほど露っぽいのなら、ほかには誰の袖に、有明の月は映るのだろうか。
意訳
秋の寝覚めは誰でも涙がちなものだ。それなら有明の月は、私の袖だけでなく、ほかに誰の袖に宿っているのだろう。
語釈・文法注
- 大かたの
- 一般の、ふつうの。
- あり明
- 「(誰が袖に)有り」と「有明」の掛詞。
和歌
- 作者
- 二条院讃岐(にじょういんのさぬき) 1141?–1217?
源頼政の娘。二条天皇に仕え、のち後鳥羽院の中宮宜秋門院に仕えた。「沖の石の讃岐」と呼ばれた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・435番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「經房卿の家の歌合に、曉月の心をよめる」(経房卿の家の歌合で、「暁の月」の心を詠んだ歌)。
修辞
- 掛詞
- 「あり」に「有り」と「有明」を掛ける。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
二条院讃岐の歌。底本は初句を「大かたの」とするが、「おほかたに」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、76頁(コマ48)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日