古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 415番

ながめつゝ

殷富門院大輔(いんぷもんいんのたいふ)

もの思いにふけって眺めながら、思うにつけて濡れる袂であることよ。あと幾夜見られるだろうか、秋の夜の月を。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
殷富門院大輔
  1. 1ながめつゝながめつゝながめつつ初句
  2. 2思おも思おもおもふにふにうに濡ぬ濡ぬぬるゝるゝるる二句
  3. 3袂たもと袂たもとたもとかなかなかな三句
  4. 4幾いく幾いくいく夜よ夜よよかはかはかは見み見みみむむむ四句
  5. 5秋あき秋あきあきののの夜よ夜よよののの月つき月つきつき結句

引用の仕方

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現代語訳

もの思いにふけって眺めながら、思うにつけて濡れる袂であることよ。あと幾夜見られるだろうか、秋の夜の月を。

意訳

秋の月を眺めながら、あと幾晩この月を見られるだろうかと思うと、涙で袂が濡れる。

語釈・文法注

幾夜かは見む
幾夜見るだろうか。

和歌

作者
殷富門院大輔(いんぷもんいんのたいふ) 1131?–1200?
藤原信成の娘。後白河天皇の皇女殷富門院亮子内親王に仕えた女房。多作で知られ、「千首大輔」と呼ばれた。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・415番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

三句切れ
三句切れ。

解説

殷富門院大輔の歌。底本は第二句を「思ふに濡るゝ」とするが、「思ふも濡るゝ」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、73頁(コマ46)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日