新古今和歌集 巻第四 秋歌上 399番
心ある
情趣を解する、雄島の漁師の袂であることよ。月に宿れと思って濡れたわけではないのに。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕八月十五日の夜、和歌所の歌合で、「海辺の秋の月」という題で詠んだ歌。
情趣を解する、雄島の漁師の袂であることよ。月に宿れと思って濡れたわけではないのに。
意訳
雄島の漁師の袂は、仕事で濡れているだけなのに、そこに月が美しく映っている。月に宿ってもらおうとしたわけではないのに、情趣を解しているかのようだ。
語釈・文法注
- 雄島
- 陸奥国の松島の島。
- ものから
- 〜のに。
和歌
- 作者
- 宮内卿(くないきょう) 生没年未詳(十二世紀末〜十三世紀初め)
源師光の娘。後鳥羽院に仕えた女房で、若くして歌才を認められ、千五百番歌合などで活躍したが、二十歳前後で亡くなったと伝えられる。「若草の宮内卿」と呼ばれた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・399番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「八月十五日夜、和歌所の歌合に、海邊秋月といふことを」(八月十五日の夜、和歌所の歌合で、「海辺の秋の月」という題で詠んだ歌)。
修辞
- 三句切れ
- 三句切れ。
解説
宮内卿の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、70頁(コマ45)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日