新古今和歌集 巻第四 秋歌上 380番
ながめ佗びぬ
もの思いにふけって眺めるのもつらくなった。秋のない所に住まいがあればよいのに。けれども、野にも山にも月は澄んでいるのだろう。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
もの思いにふけって眺めるのもつらくなった。秋のない所に住まいがあればよいのに。けれども、野にも山にも月は澄んでいるのだろう。
意訳
秋の月を眺めてはもの思いにふけるのがつらい。秋の来ない所に移り住みたいが、野にも山にも、どこへ行っても月は澄んでいるのだろう。
語釈・文法注
- ながめ佗びぬ
- 眺めるのがつらくなった。
- 澄むらむ
- 澄んでいるだろう。「住む」を響かせる。
和歌
- 作者
- 式子内親王(しょくしないしんのう) ?–1201
後白河天皇の皇女。賀茂の斎院を務めた。藤原俊成に和歌を学び、内に秘めた激しい情を静かな調べで詠んだ。『新古今和歌集』に女性歌人として最も多い四十九首が入る。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・380番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「百首の歌奉りし時、月の歌に」(百首歌を献上した時の、月の歌)。
修辞
- 初句切れ
- 初句切れ。
解説
式子内親王の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、67頁(コマ43)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日