新古今和歌集 巻第四 秋歌上 379番
いつまでか
いつまで、涙に曇らずに月を見ていたのだろうか。待ちわびた秋が来ても、昔の秋が恋しい。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕百首歌を献上した時の、月の歌。
いつまで、涙に曇らずに月を見ていたのだろうか。待ちわびた秋が来ても、昔の秋が恋しい。
意訳
若いころは、涙に曇ることなく月を見ていた。それがいつまでだったろう。今は待ちわびた秋が来ても、涙で月は曇り、昔の秋が恋しく思われる。
語釈・文法注
- 淚くもらで
- 涙で曇らないで。
和歌
- 作者
- 慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・379番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「百首の歌奉りし時、月の歌に」(百首歌を献上した時の、月の歌)。
修辞
- 三句切れ
- 三句切れ。
解説
慈円の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、67頁(コマ43)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日