古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 372番

曉の

相模(さがみ)

明け方の露も涙もとどまらずに消えて、恨むような風の声だけが残っている。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
相模
  1. 1曉あかつき曉あかつきあかつきののの初句
  2. 2露つゆ露つゆつゆももも淚なみだ淚なみだなみだももも二句
  3. 3とゞまらでとゞまらでとどまらで三句
  4. 4恨うら恨うらうらむるむるむる風かぜ風かぜかぜののの四句
  5. 5聲こゑ聲こゑこえぞぞぞ殘のこ殘のこのこれるれるれる結句

引用の仕方

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現代語訳

明け方の露も涙もとどまらずに消えて、恨むような風の声だけが残っている。

意訳

夜明けとともに、草葉の露も、わが袖の涙も消えてしまった。ただ、何かを恨むように吹く風の音だけが残っている。

語釈・文法注

恨むる風
恨むように吹く風。葛の葉の「裏見」を響かせる。

和歌

作者
相模(さがみ) 生没年未詳(十一世紀)
相模守大江公資の妻だったことから相模と呼ばれた。のち一条天皇の皇女脩子内親王に仕えた。歌合で活躍した女房歌人。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・372番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

相模の歌。底本は第二句を「露も涙も」とするが、「露は涙も」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、65頁(コマ42)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日