新古今和歌集 巻第四 秋歌上 349番
花薄
花薄にはまだ露が深く置いている。穂に出るように、人目にわかるほど、もの思いにふけって眺めるまいと思う、秋の盛りであるのに。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
花薄にはまだ露が深く置いている。穂に出るように、人目にわかるほど、もの思いにふけって眺めるまいと思う、秋の盛りであるのに。
意訳
花薄にはまだ露がたっぷりと置いている。秋の盛りに、もの思いの表情を人に見せるまいと思うのだが、心は沈んでしまう。
語釈・文法注
- 穗に出でて
- 穂を出して。人目につくように。
和歌
- 作者
- 式子内親王(しょくしないしんのう) ?–1201
後白河天皇の皇女。賀茂の斎院を務めた。藤原俊成に和歌を学び、内に秘めた激しい情を静かな調べで詠んだ。『新古今和歌集』に女性歌人として最も多い四十九首が入る。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・349番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 二句切れ
- 二句切れ。
解説
式子内親王の歌。底本は第三句を「穂に出でて」とするが、「穂に出でては」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、62頁(コマ41)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日