新古今和歌集 巻第四 秋歌上 342番
花見にと
花を見ようと、人に強いられたのではなく自分から野辺に来て、心の限りを尽くしてしまったことだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕筑紫におりました時、秋の野を見て詠みました歌。
花を見ようと、人に強いられたのではなく自分から野辺に来て、心の限りを尽くしてしまったことだ。
意訳
大宰府に赴任していたころ、誰に命じられたのでもなく、自分から秋の野に花を見に来た。あまりの美しさに、すっかり心を奪われてしまった。
語釈・文法注
- 人やりならぬ
- 他人から強いられたのでなく、自分の意志で。
- 心のかぎり
- 心の限り。「心づくし」を響かせる。
和歌
- 作者
- 源経信(みなもとのつねのぶ) 1016–1097
源道方の子で、源俊頼の父。大納言に至り、大宰権帥として任地で没した。和歌・漢詩・管絃の三つにすぐれ、「三船の才」とたたえられた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・342番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「筑紫に侍りける時、秋野を見てよみ侍りける」(筑紫におりました時、秋の野を見て詠みました歌)。
解説
経信が大宰権帥として筑紫にいた時の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、60頁(コマ40)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日