新古今和歌集 巻第四 秋歌上 328番
河水に
川の水に、鹿が柵をかけたのだなあ。浮かんだまま流れていかない秋萩の花は。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕堀河院の御代に、百首歌の中で萩を詠みました歌。
川の水に、鹿が柵をかけたのだなあ。浮かんだまま流れていかない秋萩の花は。
意訳
川に散った萩の花が流れずに浮かんでいる。鹿が萩の枝で柵を作って、花びらをせき止めたのだろうか。
語釈・文法注
- 柵
- 川の流れをせき止めるため、杭に竹や木の枝を絡ませたもの。
- 鹿の柵
- 鹿が萩を踏みしだいて作ったような柵。
和歌
- 作者
- 大江匡房(おおえのまさふさ) 1041–1111
大江匡衡の曽孫。学者として後三条・白河・堀河天皇に仕え、権中納言に至った。有職故実書『江家次第』を著した。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・328番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「堀河院の御時、百首の歌の中に萩をよみ侍りけるに」(堀河院の御代に、百首歌の中で萩を詠みました歌)。
修辞
- 三句切れ・倒置法
- 三句切れ・倒置法。
解説
匡房の『堀河百首』の歌。萩は鹿と取り合わされる花。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、58頁(コマ39)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日