古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 327番

棚機は

紀貫之(きのつらゆき)

織女は今ごろ別れているのだろうか。天の川に川霧が立って、千鳥が鳴いているようだ。

作者
紀貫之
  1. 1中納言ちゆうなごん中納言ちゆうなごんちゆうなごん兼輔かねすけ兼輔かねすけかねすけののの家いへ家いへいえののの屏風びやうぶ屏風びやうぶびょうぶににに詞書
  2. 2棚機たなばた棚機たなばたたなばたははは初句
  3. 3いまやいまやいまや別わか別わかわかるゝるゝるる二句
  4. 4天あま天あまあまののの河かは河かはかわ三句
  5. 5かはかはかわ霧ぎり霧ぎりぎりたちてたちてたちて四句
  6. 6千ち千ちち鳥どり鳥どりどり鳴な鳴ななくなりくなりくなり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕中納言兼輔の家の屏風に添えた歌。

織女は今ごろ別れているのだろうか。天の川に川霧が立って、千鳥が鳴いているようだ。

意訳

七夕の夜明け、天の川に川霧が立ち、千鳥が鳴く声が聞こえる。織女と彦星は今ごろ別れを惜しんでいるのだろう。

語釈・文法注

いまや別るゝ
今別れているのだろうか。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・327番
歌体
短歌
状況
詞書「中納言兼輔の家の屏風に」(中納言兼輔の家の屏風に添えた歌)。

解説

貫之の屏風歌。兼輔は紫式部の曽祖父。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、58頁(コマ39)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日