古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第四 秋歌上 314番

この夕

山部赤人(やまべのあかひと)

この夕べに降ってくる雨は、彦星が天の川を渡る舟の櫂の雫だろうか。

作者
山邊赤人(山部赤人)
  1. 1題だい題だいだいしらずしらずしらず詞書
  2. 2このこのこの夕ゆふべ夕ゆふべゆうべ初句
  3. 3降ふ降ふふりりり來く來くくるるる雨あめ雨あめあめははは二句
  4. 4彥星ひこぼし彥星ひこぼしひこぼしののの三句
  5. 5ととと渡わた渡わたわたるふねのるふねのるふねの四句
  6. 6櫂かい櫂かいかいののの雫しづく雫しづくしずくかかか結句

引用の仕方

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現代語訳

この夕べに降ってくる雨は、彦星が天の川を渡る舟の櫂の雫だろうか。

意訳

七夕の夕べに降る雨は、彦星が天の川を舟で渡るとき、櫂からしたたり落ちる雫なのだろうか。

語釈・文法注

と渡る
川の渡り場を渡る。
櫂
舟をこぐ道具。

和歌

作者
山部赤人(やまべのあかひと) 生没年未詳(奈良時代前期)
奈良時代の宮廷歌人。聖武天皇の行幸に従って多くの歌を詠んだ。清らかな自然を描いた叙景歌にすぐれ、柿本人麻呂とともに「歌聖」と称された。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第四・秋歌上・314番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

見立て
雨を櫂の雫に見立てる。

解説

『万葉集』巻十の作者未詳歌の異伝が、赤人の歌として伝えられたもの。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、56頁(コマ38)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日